こんにちは、「しきじの娘」こと、笹野美紀恵です。
今回の「汗は美容液」は特別編。
Da-iCEのリーダー兼パフォーマー、そして、プロサウナーとしても名を馳せる、
工藤大輝さんとの、高音サウナ的、アツアツ対談の2回目です。
笹野「工藤さんは、日本全国のサウナを巡ってるんですよね」
工藤「コンサートツアーで日本各地にお邪魔するので。ライブの疲れを取るのが主な目的なんですが、けっこうあちこちのサウナに行ってます」
笹野「そんな工藤さんの、サウナ施設のこだわりポイントってどこですか? やっぱり水風呂?」
工藤「たしかに水風呂は大事なんですが……、なにより、人が少ないところが好きかも、です」
笹野「あ〜、経営者目線では、最悪なお答えです(笑)。そんなサウナは潰れちゃいます」
工藤「ごめんなさい。たしかにそうですよね。でも、都内の有名サウナはどこもそうなんですが、それぐらいいまはどこも人がいっぱいなんですよ」
笹野「まあ、裸のおじさんたちが行列してるサウナっていうのは、ストレスフルですよね」
工藤「そうなんです。だから、人が多くてもストレスの少ない、なるべく浴場の広いサウナに行くようにしてますね」
笹野「なかでも、お気に入りのサウナってあります?」
工藤「混雑してほしくないので、本当はあんまり載せてほしくないんですけど……宇都宮の『ザ・グランドスパ南大門』がめっちゃ大好きで」
笹野「あ〜、南大門、知ってます、知ってます。あそこ、めっちゃ広くないですか?」
工藤「そう、だから好きなんです。いつ行っても、ゆったり入れるので」
笹野「私もちょいちょい寄らせてもらってますけど、あそこは食事も、とくに焼肉が美味しいんですよね」
工藤「南大門って、元は焼肉屋さんだったらしいんです。オーナーのサウナ好きが高じて、温浴施設に転業したっていう。だから、あそこの焼肉は美味しいんですよ。リストバンド1つで会計できる本格焼肉店なんて、全国的にも珍しいですよね」
笹野「私の場合、東京からクルマで行くんですけど、工藤さんも?」
工藤「僕は親しい友人たちと電車で行くことが多いですね。乗ってしまえば1時間ほどで着くので。『サウナ入りに宇都宮まで行こう』って聞くと、『え〜、わざわざ?』って思われるかもしれませんけど、僕的にはアリなんです。もちろん、都内のサウナのほうが近いし便利ですが、30分かけてたどり着いて激混みでゲンナリするぐらいなら、宇都宮まで足伸ばしてリラックスできるほうが、ぜんぜんアリなんですよね。だから、最近は都内のサウナは疲労回復がメインで、サウナを楽しむのは東京以外のサウナに、って感じですね」
笹野「私も栃木、埼玉、それに千葉のサウナも、よく行きます。あ、そうそう、千葉に安くて、海が見えて、階下で焼きハマグリ食べられるサウナ屋さん、ありますよ。サウナ後にキンキンに冷えたビールと熱々ハマグリ、最高ですよ」
工藤「え、そんないい場所が⁉ あとで教えてください!」
笹野「了解です。そこ以外にも、オススメのサウナリスト、送りますね」
工藤「ありがとうございます!」
笹野「ところで、工藤さんはサウナではどんな姿勢を取ってます?」
工藤「姿勢ですか? 僕は冷え性なので。なるべく足先を温めたいという思いから、椅子の上に胡座というか、座禅を組むみたいな感じで入ってます」
笹野「わ、私と同じだ(笑)」
工藤「本当ですか?」
笹野「本当に。なんか、私が言わせたみたいかな(笑)。でも、それ正しい姿勢なんですよ」
工藤「そうなんですか? 僕、冷え性だから、サウナでも汗をかきにくいんですよ。立ち上がりが遅いというか。2セット目になると代謝も上がってきてるから、かなり汗も出るんですが、1セット目はなかなか……」
笹野「よく、『アチ〜』って言いながら、前屈みになって入ってる男性、多いじゃないですか。あの姿勢だと、肺が潰れてしまうし、汗もかきにくくなってしまって、あんまりよろしくないんですよ」
工藤「なるほど」
笹野「だから、工藤さんのように座禅を組むようにして、坐骨の上に正しく背骨を乗せるのがいいんです。背骨を真っ直ぐ伸ばして、胸を大きく開くだけで、汗はかきやすくなると思います」
工藤「背骨とか背筋を意識して入ったことはなかったですね」
笹野「正しい姿勢のまま、息を、肺をふり絞るようにして吐き切るといいですよ。それだけで内発的な汗が出てきます。加えてサウナの高温という外部要因も重なるので。私の場合、それで一気にダラダラーっと汗が出てきます」
工藤「いいですね、今度、試してみます」
笹野「私、ほかのお客さんがいないときは、サウナ室の中で足上げしたりもしてます」
工藤「え、サウナのなかでトレーニング?」
笹野「はい。代謝をもっともっとあげたいと思って。サウナってヘタなジムでのトレーニングより、よほど効率いいんですよ」
工藤「それは、そうですよね」
笹野「でも、女性はサウナ室でけっこう、いろんなことやってますよ」
工藤「え?」
笹野「リファやってたり、カッサマッサージやってる人がいたり」
工藤「忙しいんですね(笑)」
笹野「全員が全員、やってるわけじゃないですけどね。あ、あと、お腹にビニールシート的なのを巻いて入ってる人もいます」
工藤「お腹にビニールシート? な、なんでですか?」
笹野「まぁ、お腹を凹ましたい、腹部にとくに汗かきたい、そういう願望の現れだと思いますけど」
工藤「すごい努力だな〜」
笹野「それでね、そういう女性たちを見てきたからなんですが、私、ふと思い立ったんですよ。『zaunaのザウナスーツを着てサウナ入ったら、いったいどうなるんだろう?』って」
工藤「え〜⁉」
笹野「だってあれって『汗をかく目的に特化したサウナスーツ』でしょ。それをさらにサウナで着ちゃったら、どうなっちゃうんだろうって(笑)」
工藤「え、試したんですか? 僕はあれ着てランニングしたら、尋常じゃないぐらい汗かきましたよ。あれ着て、サウナって、いったいどうなっちゃうんですか?」
笹野「ミストサウナで実際に試してみたんです。結果は……とにかく早く汗を出したい、回転を求める人にはサイコーだと思います。私的にはいい意味で、発汗にともなう快楽が爆上がりしましたね(笑)」
工藤「うわー、限界突破な感じだー。やばいな、サウナwithザウナスーツ(笑)」
笹野「本当に気持ちよかったですよ。ま、私は今回、予約制のソロのサウナ屋さんで試しましたけど。さすがの私〝しきじの娘〟でも、ほかのお客さんの前であれ着て入る勇気はまだないかな。はぁ、どっか、サウナwithザウナスーツのサービス、はじめてくれないかなー」
笹野「工藤さんってご出身は北海道でしたよね?」
工藤「はい、小樽出身の道産子です」
笹野「昨日まで私、北海道だったんですよ」
工藤「え、そうなんですね」
笹野「そうなんです!!! 阿寒湖に。地元の阿寒湖アドベンチャーツーリズムと阿寒湖温泉旅館組合が企画した湖上にバレルサウナの企画・プロデュースさせてもらったんです」
工藤「なにそれ⁉ めっちゃ良さそう!」
笹野「すごく良かったですよ。北欧みたいに湖水にアバントダイブすることや、雪面に体を投げ出すってことも考えたんですけど、今回はその代わりにテストで雪を降らしてもらいました。上からパウダースノーが降ってきて全身で雪を浴びられるスタイルにしたのですが、それはもう幻想的で最高でしたよ!」
工藤「うわ、めちゃくちゃ気持ちよさそう!」
笹野「良かったらぜひ、来てください」
工藤「行きます、行きます。うわ、でもそうやって、北海道を盛り上げて下さってるんですね、嬉しいです」
笹野「小樽もいいところですよね?」
工藤「そうですね、温泉もたくさん沸いてて。冬場は雪も多いところなんで、露天風呂に入ると、もう自然と外気浴が気持ちよくて」
笹野「気持ちいいですよね。最近、私、温浴施設のプロデュースのため、日本各地にお邪魔してるんですけど。そこで感じるのは温泉地の人たちのパワーというか、温泉地が秘めてるポテンシャルというのか。温泉街って、もちろんメインとなる温泉があるから、サウナって思いのほか少ないんですけど。もし、温泉をベースにしたサウナ施設を各地が本気で造り始めたら、ヤベーぐらいすごいことになるんじゃないかって(笑)」
工藤「僕の地元・小樽にもサウナはありましたけど、そんなに力を入れてなかったような。そうですよね、温泉を基本とした綺麗なサウナを作って、ホスピタリティも万全なら、たしかに集客もすごいことになるかもしれませんね」
笹野「地元の小樽もそうですが、工藤さん的には、どんなところにサウナがあるといいな、と思います」
工藤「そうですね、やっぱりツアーで全国を回ってるときが、いちばん体力的にもキツいし疲労もたまるので、移動の拠点になる空港にいい感じのサウナとか、温浴施設があったらサイコーだなと思います」
笹野「なるほど、なるほど」
工藤「飛行機が欠航したりしたときも、サウナがあれば時間を無駄にしなくて済むじゃないですか」
笹野「いいアイディアですね。でも、私自身がいま、そういう仕事をしてるんですけど。工藤さんもあちこちで『こんなサウナがほしい』って発信してると、そのうち『サウナをプロデュースしませんか?』ってオファーが来そうですよね」
工藤「いや〜、それはちょっと大変そうですよね」
笹野「はい、正直、本当に大変です。私、いま施工業者さんみたいになってますから。そこの床面の高さ何センチ上げて、とか、水風呂に使う石は何がいいかなって選びに行ったり。本気でたまに『私って何屋だっけ?』って思ったりしますよ」
工藤「石選びまでするんですか? それ、まじで業者さんじゃないですか(笑)」
笹野「本当ですよ(苦笑)。でも、工藤さんのところにも、そんな話が来る可能性、ありますよ。もし来たら、そのときは私とタッグ組みません? 工藤さんは『こんな場所にサウナがあったらいいな』とか『どこそこのサウナ屋さんの水風呂がサイコーだから、あんな感じの石を使いたい』とか、アイディアだけ出していただけたら。雑務は私・笹野がやらせていただきますよ」
工藤「え、本当ですか。それでいいのであれば、ぜひやってみたいです」
笹野「かしこまりました。それじゃ私、工藤さん好みの石を早速、探して来ますねー(笑)」
写真:細田純平 構成:仲本剛
Da-iCE パフォーマー・リーダー
北海道出身/34歳/B型。作詞・作曲も手掛け、ほかのアーティストへの提供も多数手がける。グループ1のファッショニスタ。音楽・カルチャー・アニメへの造詣が深い。そして自他ともに認めるアイドル好き。サウナは趣味の域を超えて、サウナスパ健康アドバイザーの資格も取得している。